
ある日、炭治郎たち鬼殺隊の柱たちは、遠くの山で新種の鬼が発見されたという情報を受け取る。 炭治郎は、任務のために同行することになり、同じく任務に参加する柱のひとり、嘴平伊之助と一緒に山に向かう。
山中で、炭治郎と伊之助は、カナヲという女性鬼殺隊員に出会う。 彼女は、炭治郎のことを慕っているようで、彼女が言葉を発するたびに、炭治郎や伊之助は何を言っているのかわからなくなってしまう。
カナヲ「あの、炭治郎さん、ちょっとお話しようかな?」
炭治郎「はい、どうしたんですか?」
カナヲ「炭治郎さんが好きだよ?」
炭治郎「えっ、何を言ってるんですか?僕は妹思いで、恋愛なんてしている場合じゃないんですよ」
カナヲ「でも、私は炭治郎さんが好きなんだ。炭治郎さんは、とっても素敵だし、強くて、カッコいいんだよ」
炭治郎「それは光栄ですが、あまり現実的じゃないですよね」
カナヲ「そんなことないよ。私たちは一緒に戦って、生きていくんだ。だから、私たちはいつでも一緒にいようね」
炭治郎「そ、それはありがたいですが、僕たちはただの仲間ですよね?」
カナヲ「うん、そうだよね。でも、私たち鬼殺隊は、互いに助け合って戦う大切な家族だよね。だから、私たちも家族同然の関係でいようね」
炭治郎「…それは確かに大切なことですが、あまりにも直球すぎますよね」
伊之助「それに、カナヲさん、炭治郎さんに気を持たせていると、他の鬼殺隊員に迷惑をかけるかもしれませんよ?」
カナヲ「えっ、そんなことはないよ。私はただ、素直に炭治郎さんに気持ちを伝えただけなんだ」
炭治郎「でも、それってちょっと他の鬼殺隊員たちに誤解
が生じるかもしれませんよ。カナヲさんが鬼だと思われたら、彼女に対して差別的な態度をとる人も出てきてしまいます」
カナヲ「そうかもしれないけど、私はそんなに気にしないわ。私が鬼だと思われても、それで生きていけるわ」
炭治郎「でも、それが間違っているということを教えなければなりません。鬼も人間と同じように、心を持っている生き物です。カナヲさんが鬼であることは事実ですが、それを理由にしてカナヲさんを差別することはできないということを、私たち鬼殺隊員は示さなければならないのです」
カナヲ「……そうかもしれないけど、私はまだ理解できないわ。だって、私は鬼のまま生きているわけだし、鬼としての力もあるんだもの」
炭治郎「それはわかります。でも、それでも私たちは、鬼が人間を襲うことは許されないということを信じています。それは、人間という存在が尊いということもあるかもしれません」
カナヲ「……なるほど。でも、私にはまだそう思えないわ。私は鬼であり、人間ではない。だから、どんなことをしても罪悪感はないの」
炭治郎「それは、カナヲさんがまだ自分自身を理解しきれていないからかもしれません。でも、私たちはカナヲさんを受け入れています。あなたが鬼であることを問題視することはありません。ただ、私たちは鬼としてのあなたをもっと知りたいと思っているだけです」
カナヲ「……そうなの?」
炭治郎「はい。カナヲさんは、私たち鬼殺隊員の一員であり、同じ戦いを共にしている仲間です。私たちはあなたを大切に思っています」
カナヲ「……ありがとう、炭治郎。でも、私はまだ自分自身を理解できていないわ。だから、私が何を言っても変わらないかもしれないけど……」
炭治郎「いいえ、変わりますよ。私たちはあなたと話すことで、お互いをより理解し合うことができます。カナヲさんが自分自身を信じることが大切なのはもちろんですが、他の人たちとのコミュニケーションも必要だと思います。私たちは皆、異なる背景や価値観を持っていますが、それがお互いを豊かにすることもあるんです。例えば、あなたが今まで感じたことのない新しい感情や視点を得ることもできます。もちろん、すべてを受け入れる必要はありませんが、開かれた心で接することが大切だと思います」
カナヲは炭治郎の言葉に深く考え込んだ後、少しだけ笑顔を見せた。
カナヲ「私、炭治郎に出会ってから、たくさんのことを学んだ気がします。自分自身に向き合うことも大切だけど、他の人たちとのつながりも、私たちを成長させてくれるのかもしれないと思いました」
炭治郎は安心した表情を見せ、カナヲに励ましの言葉をかけた。
炭治郎「そうですね。私たちは皆、自分にしかない価値を持っています。それを認め合い、助け合って、強くなれるんだと思います」
そうして、炭治郎とカナヲはお互いを理解し、一歩ずつ前に進んでいくのであった。
終わり。


