リーマンショックと民主政権下の経済対策の迷走
2008年のリーマンショックは世界経済に甚大な影響を与え、日本経済にも深刻な打撃をもたらしました。この危機に際し、麻生政権時代に打ち出されたエコカー減税やエコポイント制度などの施策が、民主党政権に引き継がれる形で実施されましたが、一時的な景気刺激効果を除き、その後の経済戦略においては目立った成果を上げることはできませんでした。
超円高が引き起こした経済への影響
日本経済にとって別の転機は、円高が極度に進行したことです。複数の外部要因が重なり、円の過度な価値上昇を見ましたが、民主党政権下での「為替はマーケットで決まる」という放任主義的な姿勢が、円高を加速させたと広く批判されました。
円安への舵取りと安倍政権の戦略
安倍政権は経済再興を目指し、大胆な金融緩和を断行します。財務省や日本銀行の協調による様々な政策が展開され、円安を促すことで、輸出産業の競争力を高めるという戦略を推し進めました。安倍政権下でのこれらの動きは、経済政策としては大きな成果をもたらし、多くの自民党関係者からも評価されました。
立憲民主党の変わりゆく姿勢
かつて民主党（現・立憲民主党）は、政府による日銀政策への介入を批判していましたが、現在では超円安の進行に歯止めをかけない岸田政権を批判しています。政治家の姿勢が変わることは珍しくありませんが、国民は安定した経済政策と将来にわたるビジョンを求めています。
この記事では、日本の経済政策が直面しているジレンマと、異なる政権下での為替政策がどのように変遷してきたのかを見ていきます。また、それぞれの政策が日本経済にどのような影響を与えたのかを分析し、現在の政治的な立場とその背後にある経済理論についても考察します。
