ある雨の日、村外れに佇む廃校舎へ向かった主人公の達也は、友人たちと再開するため、無謀にもその場所を訪れた。彼らは昔話に花を咲かせようと、子供の頃に遊んだ場所を巡り合うことになっていた。
激しい雨に煽られるようにして、達也は廃校舎の扉を開ける。廃校舎の中はかつての栄華を失い、荒れ果てた様子がただよっていた。彼はそこで出会った一冊のノートに目を奪われる。
ノートには、歪んだ文字で書かれた謎の呪文が記されていた。それはまるで死へのカウントダウンを示唆するかのような内容で、達也は恐怖に身を震わせた。彼はノートを持って逃げ出そうとするが、扉は動かない。達也は閉じ込められたことに気づく。
彼は懐中電灯を手に、廃校舎の中をさまよい始める。薄暗い中、彼は友人たちの名前を呼び続けた。すると、突如として彼の名前が呼ばれる声が響く。恐ろしいことに、それは亡くなったはずの幼なじみ・美香の声だった。
達也は美香の声に導かれ、廃校舎の地下室へたどり着く。そこには、美香の霊が彼を待っていた。彼女は達也に告げる。「この廃校舎は呪われている。私もここで死んだの。あなたも、このままだと死ぬわ。」美香は達也に、呪いを解くための方法を教える。
「あと3つ、仲間たちの名前を呪文に書き加えるの。そして、ノートを炎にくべて焼き尽くすのよ。」美香の言葉に従い、達也は呪文に友人たちの名前を書き込んだ。しかし、彼は最後の名前を書く際にペンが折れてしまう。
達也は焦りながら、廃校舎中でペンを探して駆け巡る。彼の背後には美香の霊がついていたが、彼女の顔は次第に悲痛な表情に変わっていく。達也は限られた時間の中でペンを見つけることができるだろうか。
達也はついに図書室でペンを見つける。彼は喜びもつかの間、地下室へ戻り、ノートに最後の名前を書き加える。しかし、彼の手に激しい痛みが走る。驚くべきことに、彼の手のひらにも呪文が現れ始めた。
美香の霊は苦しそうに言う。「達也、私はあなたを助けられない。この呪いはどうやら私の怨念が生んだものらしい。私が生き返るために、あなたたちを犠牲にしようとしていたの。」
達也は美香の言葉に涙を流す。「美香、どうしてこんなことになってしまったんだ。」彼はノートを炎にくべて焼き尽くす決意をする。しかし、火は全く燃え広がらなかった。
美香はうめく。「私の怨念が強すぎる。達也、逃げて！私を止める術はもうない。」達也は美香の言葉を無視し、彼女に抱きつく。「美香、一緒にこの呪いを解こう。」そんな達也の言葉に、美香の怨念は徐々に弱まっていく。
達也は再び火をつけると、今度はノートは炎に包まれた。美香の怨念が消えるにつれて、呪いも解け始める。彼の手のひらからも呪文が消え、廃校舎の扉が開く。
達也は廃校舎を後にし、友人たちに会いに行く。しかし、彼がそこで見たものは、美香を含む全員の姿だった。美香は微笑んで言う。「達也、ありがとう。私たちはみんな、生き返ることができた。」
呪いが解けた瞬間、廃校舎は再び賑やかな学校となり、かつての仲間たちと達也は再会を喜び合った。彼らは再び笑顔で過ごす日々を取り戻し、過去の悲しみや怨念は消え去っていった。達也たちは、この出来事を機に互いに大切な存在であることを再確認し、その後も絆を深めていくことになった。
廃校舎は呪われた場所ではなく、かつての仲間たちが育った思い出の場所として、再び彼らの心に刻まれた。そして、達也は美香との再会をきっかけに、彼女との間に芽生えた新たな恋に胸を躍らせるようになる。
時が経ち、達也たちが大人になったある日、彼らは再び廃校舎を訪れることになる。そこで、彼らはかつての出来事を思い出し、感慨深い気持ちに包まれる。
達也は美香の手を取り、彼女に言う。「あの時、君と出会えたことが僕の人生を変えたんだ。君に感謝してる。」美香も達也を見つめながら微笑む。「私も、あの廃校舎で達也と再会できたことが私の宝物。これからもずっと一緒にいてね。」
達也と美香、そして仲間たちの絆は、呪われた廃校舎での出会いを経て、永遠に続くことになった。彼らはその後も互いを支え合い、幸せな人生を歩んでいくのであった。
