
都市伝説で囁かれる、荒れ果てた古屋敷にある「人形の部屋」。その部屋に足を踏み入れた者は、生きたまま埋められるという恐ろしい呪いにかかるとされていた。ある日、ホラー映画好きの青年・陸は、仲間たちとこの都市伝説を検証しに古屋敷を訪れることになる。
陸たちが古屋敷に到着すると、息をのむような荒涼とした景色が広がっていた。彼らは勇気を振り絞り、古屋敷の中へと足を踏み入れる。やがて、彼らはその「人形の部屋」を発見する。部屋には無数の古ぼけた人形があり、その瞳はまるで彼らを見つめているかのようだった。
陸たちは好奇心から、部屋の奥へと進む。すると、突然部屋の扉が閉じられ、彼らは閉じ込められてしまう。部屋の中には、埋められた人々の悲痛な叫びがこだまするような不気味な空気が漂っていた。
彼らは恐怖に駆られながらも、呪いを解く手がかりを探すことにした。やがて、部屋の奥にある暗い棚の上に、古い日記が置かれているのを見つける。陸は日記を拾い上げ、そっとページをめくる。
日記には、かつてこの屋敷に住んでいた少女・莉奈の物語が綴られていた。彼女は父親によって虐待され、最後には生きたまま地下室に埋められたという悲惨な運命を辿っていた。その後、彼女の怨念が「人形の部屋」に宿り、埋められた人々の恐怖が次々と生まれていたのだ。
陸たちは莉奈の霊を慰め、彼女の怨念を解放することを決意する。彼らは地下室に向かい、莉奈の遺骨を発見する。そして、彼女の遺骨を地上に持ち上げ、適切な葬儀を行うことにした。陸たちが莉奈の遺骨を手に、古屋敷を後にしようとすると、人形の部屋の扉がゆっくり開いた。彼らは戸惑いながらも、莉奈の怨念が解放されたことを確信し、安堵の表情を浮かべる。
莉奈の葬儀を行った後、陸たちは人形の部屋に戻り、無事に部屋を出ることができた。彼らは都市伝説が真実であることを証明し、また新たな伝説が生まれることを防ぐために、古屋敷の存在を秘密にすることを誓った。
しかし、陸たちが去った後も、古屋敷の奥にある「人形の部屋」は、未だに謎の力によって封印されたままであった。彼らは莉奈の怨念を解放したものの、その部屋に宿る他の霊たちの怨念は、今もなお解き放たれることなく、誰かが足を踏み入れるのを待ち構えているのだった。


