【第11章：真実への道】
翌日、はるちゃぴとその他のメンバーたちは再び大阪市内を探索し始めた。
今度は昨日の経験を活かし、さらに多角的に手がかりを追っていくことにした。
はるちゃぴたちはまず地元のコミュニティセンターに行き、近年行われたアマチュアアイドルのイベントについて問い合わせた。次に訪れたのは地元の大学の音楽部、その後は地元の小劇場まで足を伸ばした。
「この子たちを知っていますか？」
はるちゃぴの質問に、小劇場の館長は一瞬困った顔をしたが、すぐに明るい表情に変わった。
「ああ、そうだ。この子たち…数年前にここでアイドルイベントをやった時に出ていた子たちだよ。でも、その後は見かけなくなったなあ。」
「それが最後だったのですか？」
「うーん、その…」
館長は再び困った顔をした。
「それ以降、彼女たちのニュースは聞いていないんだ。だが、彼女たちが一体何者なのか、それは自分たちで見つけ出さないといけないね。」
この館長の言葉にはるちゃぴは、深く頷いた。
「ありがとうございます、頑張ってみます。」
その後、はるちゃぴたちは再び舞台へと戻り、シアター･ブラヴォの舞台上で新たな手がかりを探し始めた。そして、舞台の裏側、照明の配置図が貼られている掲示板の一角で、小さなメモを見つけることができた。
そのメモには「ミリオンスター、解散」とだけ書かれていた。
「ミリオンスター…これがあの子たちのグループ名なのかな？」
ゆうが言ったその言葉に、はるちゃぴは深く頷いた。
「それなら、次は彼女たちの活動の足跡を追うべきだね。」
そう言って、彼女は再びメンバーたちと共に大阪市内へと繰り出した。
次の手がかりは、どこにあるのだろう？ 真実は、どこに隠されているのだろ
【第12章：過去への扉】
その夜、はるちゃぴはSNSを駆使してミリオンスターについて調査し始めた。
彼女は数年前の記事や画像を辿り、途中で深夜の静かな都市の景色とともに消耗していった。そんな時、あるアカウントが彼女の目に留まった。
それは、ミリオンスターのメンバーが運営していたと思われるアカウントで、その中には彼女たちの日常やライブの写真が多数投稿されていた。
その投稿を辿るうちに、はるちゃぴは彼女たちの足跡が大阪市内のある場所に集中していることに気付いた。
「これは…」
はるちゃぴは目の前の画面をじっと見つめた。そして、それが指し示す場所へと、次の日の朝、メンバーたちと共に足を運ぶことを決意した。
その場所とは、大阪市内の一角にある廃墟のような建物だった。
かつては人々が行き交い、賑やかな音楽が響いていたであろう場所は、今では静寂に包まれ、過去の栄光を物語るかのように佇んでいた。
しかし、はるちゃぴはその建物の中に入ると、すぐに違和感を感じた。
壁には未だ色褪せないポスターやステッカーが貼り付けられ、床にはCDやフライヤーが散らばっていた。
そして、その中にあったのは、ミリオンスターのライブの映像が収められた古いビデオテープだった。
「これは…」
はるちゃぴはそのテープを手に取り、ゆっくりと巻き戻した。
そして、その映像を見つめると、かつての活気が蘇ってくるのを感じた。
その映像の中には、ミリオンスターのメンバーたちが笑顔で歌い、踊る姿が映し出されていた。彼女たちの表情は明るく、パワフルなパフォーマンスは観客たちを魅了していた。
「これが…彼女たちの本当の姿…」
【第13章：決意】
はるちゃぴはその映像に感動し、その場で涙を流した。そして、彼女は再び自分たちが何のためにこの調査を始めたのか、真剣に思い返した。
「私たちは、この舞台を通じて、多くの人に夢や希望を与えたいと思っている。それが私たちがアイドルになった理由だ。だから、ミリオンスターの子たちの夢を実現する手助けができるなら…それが私たちができる、最高のパフォーマンスだと思う。」
そう語ったはるちゃぴの表情は、見る人すべてに強い意志を示していた。
その言葉に、他のメンバーたちも頷き、彼女の決意を共有した。
「うん、そうだよね。私たちも彼女たちの夢を叶えるために、一緒に頑張ろう！」
ゆうの力強い言葉に、メンバーたちは一斉に頷いた。そして、彼女たちは再び大阪市内を歩き始め、新たな手がかりを探すことにした。
その日の後、彼女たちは数え切れないほどの場所を訪れ、多くの人々と話をし、ミリオンスターの足跡を追い続けた。そして、彼女たちはついにある真実に辿り着くことができた。
ミリオンスターのメンバーたちは、実は数年前に突然解散を発表し、その後行方不明になっていたのだ。その理由や詳細は誰も知らなかったが、彼女たちが心から音楽を愛していたこと、そして彼女たちの音楽が多くの人々に影響を与えていたことだけは確かだった。
「次は、彼女たちがどうして解散を決意したのか、そしてどうして行方不明になったのかを探すべきだね。」
はるちゃぴのこの言葉に、メンバーたちは頷いた。そして、彼女たちは再び大阪市内を歩き始め、ミリオンスターの謎を解き明かすための新たな旅路に足を踏み出した。
【第14章：謎解きの旅】
「おはようございます、はるちゃぴ、ねえ、そのノートに何を書いてるの？」
早朝の新大阪駅、ゆうが声をかけた。
はるちゃぴはノートを見せながら答えた。
「昨日のインタビューの内容だよ。」
メンバーたちは、それぞれの方法で新たな手がかりを見つけようと努力していた。
はるちゃぴは短い会話を交わしながら、電車の中で静かに周囲を観察した。その日の午後、彼女たちはミリオンスターのかつての活動拠点であった大阪市内の雑居ビルに足を運んだ。
「このビル、何か重たい感じがするね。」
はるちゃぴの声に、他のメンバーも頷いた。その建物からは、静かながらも何かが語りかけてくるような、特別な雰囲気が漂っていた。
「ミリオンスターのメンバーたちは、ここで何を感じ、何を思ったんだろう。」
きよたんのつぶやきに、ゆまちが答えた。
「きっと、彼女たちも私たちと同じように、音楽に全てを注いでいたんだと思うよ。」
その夜、彼女たちはそのビルの中で何時間も過ごし、ミリオンスターの過去を追い求めた。そして、その過程で、彼女たちは自分たち自身と向き合うことになった。それぞれが何のために音楽を始めたのか、どうしてアイドルになりたかったのか、真剣に思い返すとき、彼女たちは新たな誓いを立てた。
「私たちは、ミリオンスターの謎を解き明かす。そして、彼女たちの思いを胸に、私たちはこれからも音楽を続けていく。」
そう誓った彼女たちは、新たな力を得たように感じ、目の前の困難に立ち向かう決意を新たにした。そして、ミリオンスターの過去に迫ることで、自分たちの未来に向かって一歩を踏み出した。
その夜、彼女たちは夢中で情報を探し、ノートに何ページものメモを残した。
はるちゃぴは、ミリオンスターのインタビュー記事やブログ記事、さらにはファンから寄せられたエピソードを読み解き、その中に隠されたメッセージを探そうとした。
一方、ゆまちはミリオンスターの映像を何度も見直し、その表情や動きに何か手がかりがないかを探した。
ゆうときよたんも、それぞれの方法でミリオンスターについての情報を集めた。
はるちゃぴは、ミリオンスターのメンバーたちが書いた文章の中に、何か特別な意味が込められていると感じた。そこには、彼女たちの真心や情熱、そして何より音楽への愛情が溢れていた。
その愛情が、はるちゃぴたちに力を与え、彼女たちは困難を乗り越えていく決意を固めた。
次の日、はるちゃぴはその情報を元に、新たな方針を立てた。
「私たちは、ミリオンスターのメンバーたちが残したメッセージを追うことにする。それが、私たちが彼女たちの思いを引き継ぐための一番の方法だと思う。」
その言葉に、他のメンバーたちは全員が頷いた。
それからの日々、はるちゃぴたちはミリオンスターの足跡を辿り、その思いを理解しようと努力した。そして、その結果、彼女たちは自分たちがアイドルとしてどうありたいのか、再確認することができた。その思いは、彼女たちが新たな挑戦に向けて進む力となり、彼女たちは再び前を向いて進んだ。
【第15章：顕在化する真実】
毎日の探索が続く中、メンバーたちは各々が得た情報を共有し、ミリオンスターについての理解を深めていった。
ある日、ゆまちが小さなメモ帳から一枚の紙切れを取り出した。それは、以前のインタビューでミリオンスターのメンバーが言った一節の引用だった。
「私たちの歌は、私たちの心を映す鏡。それが私たちの歌が伝えたいこと。」
この言葉を聞いたはるちゃぴは、突然何かに気づいたような表情を浮かべた。
「これだ！」
彼女は立ち上がり、ゆまちにハイタッチを求めた。
「ミリオンスターの心を映す鏡…それが私たちが探している答えだよ！」
その夜、はるちゃぴはブラヴォ劇場へと戻った。舞台上で歌を歌う彼女の姿を見つめると、あの青白い影が再び現れた。
しかし、今度はそれがはるちゃぴを怖がらせるものではなく、ミリオンスターの心を映し出す鏡だと知ると、それはまるで友人のように感じられた。
ここにいたのはただの"幽霊"ではなく、ミリオンスターの"歌声"そのものだった。彼女たちの熱意と情熱、そして音楽への愛が、現世に息づいていたのだ。
それを理解したはるちゃぴは、涙を流しながら再び歌い始めた。その歌声は、劇場全体を包み込むように広がり、青白い影は光を放ちながら消えていった。
そして、はるちゃぴは初めて理解した。ミリオンスターが彼女たちに残してくれたものは、不安や恐怖ではなく、音楽と友情への深い愛だった。そして、その愛を胸に、彼女たちは再びステージに立つ決意をした。
【エピローグ：再び輝く舞台へ】
次の日、All de madeのメンバー全員が舞台に立ち、ミリオンスターに捧げる歌を歌った。
その歌声は劇場全体を満たし、観客たちは涙を流しながら聞き入った。ステージの上で繋がれた彼女たちの心は、一つの大きな光となり、ステージ全体を照らした。
「私たちは、All de made。今日この場で、私たちの先輩であるミリオンスターに感謝の気持ちを込めて歌います。彼女たちの思いを受け継ぎ、これからも音楽を通じてみなさんに幸せをお届けします。」
はるちゃぴの言葉に、観客から大きな拍手が送られた。そして、彼女たちは真心を込めた歌を歌い始めた。その歌声は、ミリオンスターの心を映す鏡となり、観客たちにその思いを届けた。
ステージの下、満足げな表情を浮かべるマネージャーとスタッフたち。彼らもまた、この一連の出来事を通じて、アイドルとファン、そして音楽を愛するすべての人々との繋がりを深く感じていた。
そして、その夜、シアター・ブラヴォの舞台上には再び、静寂が戻った。
しかし、その静寂の中には、はるちゃぴと彼女たちの熱意と情熱が溢れていた。そして、その熱意はミリオンスターの歌声と共に、次の日へと繋がっていくのだった。
これが、はるちゃぴとAll de madeの物語。彼女たちの冒険はこれからも続く。そしてその冒険の中で、彼女たちは音楽を通じてさらに多くの人々と繋がり、幸せを分かち合うだろう。その姿は、彼女たちが求めるアイドルの理想像そのもの。その道のりは困難かもしれない。しかし、彼女たちは確かにその道を進んでいく。だから、私たちは彼女たちの未来を心から祈る。そして、その歌声が、いつまでも私たちの心に響き続けますように。
終わり
