このコード進行が狂わせる—原葉月式・恋と破滅のメロディ学
How to Write “Love & Doom” Chord Progressions by Hazuki Hara

“狂おしいほどの恋”“破滅的な運命”“抗えない依存”を音楽で表現するとき、
ただのラブソングでは届かない。
本記事では、作曲家・原葉月が描く“Love & Doom”世界の核であるコード進行を、
構造・感情・音響演出すべての観点から徹底分析!


💔【1】恋と破滅に共通する“下降”コード構造

「悲しみ」「絶望」「抗えない快楽」——この三つの要素を支配するのが“下降進行”です。
その代表例がこちら。

Am – G – F – E7

この流れは、まさに“心が崩れていく感覚”を音で表現する鉄板進行。
Amで始まりFへ落ちる途中にGを挟むことで、“未練”がにじむ。
最後のE7が「もう戻れない運命」のドアを開く役割を担っています。


🩸【2】“歪な恋”を描くためのテンションコード活用術

原葉月は、テンションコードを「心のざわつき」として活用します。

Cmaj7 – A7 – Dm7 – G7

Cmaj7の“純粋な幸福”をA7で突然裏切る。そしてG7へ至ることで“強制的に前に進む破綻感”。
R&Bやジャズに近いけど、恋愛ソングに転用すると、“自分でも止められない恋”が自然に描けます。


🎭【3】「愛してはいけない」系に強いマイナー進行

近年バズっている“報われない系”恋愛ソングでは、以下のようなコードが多用されます。

Dm – Bb – F – C

明るいようで暗い。実はKey=Fの平行調(Dm)で進むこの構造が、 「一見普通の恋→実は病んでる」演出にぴったり。原葉月の“光の中の闇”に最適な進行です。


🧠【4】執着・依存・狂気のループ進行

破滅の本質は「抜け出せないこと」。そんな感情を音にするには、“ループ感”が必要です。

C#m – A – E – B

一見普通のEDM進行ですが、テンポとボーカル演出を加えると、
この進行が「狂うための快楽」に変貌します。
ニノchanが歌う「High Tension Monster」でも採用されています。


🎢【5】一気に落ちる“絶望感のジェットコースター”

F – Em – Dm – C

希望から滑り落ちる感覚。特にF→Emの半音下降は「一歩間違えたら死ぬ感情」の象徴。
アウトロやCパートに入れると、“胸がきゅっと締まる”ような展開が作れます。


🫀【6】“嘘の幸福”を演出する明るい偽コード

C – G – Am – F

J-POPではよくある進行。でも“歌詞と表情”を歪ませるだけで一気にホラーになる。
「一緒にいて幸せ」「でも彼は誰を見てるの?」
こういう“裏の意味”を込めたいときに最適なコード構成です。


💡【7】コード進行+ボーカル演出の破滅演出Tips

  • ◎ 同じ進行を繰り返すが、歌詞だけ変える(→執着の演出)
  • ◎ 最後にEsus4など未解決コードで止める(→“次がある気配”)
  • ◎ コードは明るいのに、メロディを落ち込ませる(→ギャップ演出)
  • ◎ 1音だけ変える進行(例:Am→Am/G)で“歪み”を強調

恋と破滅は、明暗の差・リズムの揺れ・ボーカルの抑揚…
すべてを“コードで裏打ち”することで、物語として成立します。


結論:「壊れた恋は、美しい」

原葉月の世界では、「報われない恋」も「壊れていく心」も、
美しい音で包むことで“共感と浄化”を与えてくれます。
コード進行という名の設計図を使って、あなたも“愛と破滅の旋律”を描いてみませんか?

▶ 実際の進行例・歌詞・コード付き構成テンプレートは 原葉月・公式サイト にて公開中!

    このフォームはスパムを低減するために Akismet を使っています。 データの処理方法の詳細はこちらをご覧ください。

    おすすめの記事