
君がいない夜がエモすぎる—原葉月的・孤独ソングの法則
誰かといた時間が鮮やかだった分、いない夜の静けさはやけに残酷だ。
原葉月が描く“孤独”には、ただの寂しさを超えた美しさと崩壊が混ざっている。
本記事では、原葉月が得意とする「孤独を音にする技法」を、コード進行・メロディ・詞世界・サウンド演出から読み解く。
🌙【01】孤独=“静けさ”ではなく“感情の残響”
原葉月の曲に登場する“孤独”は、無音ではない。
一緒にいた時間の“残響”がずっと響いている——そんな構造をしている。
- ◎ サビに入る前のブレイク → “間”にこそ感情が滲む
- ◎ リフレイン → “まだ心に居る”という暗示
- ◎ エンディングで再登場するAメロ → “孤独の中の記憶”
つまり孤独は“無”ではなく、あったものの“残り香”として音になるのだ。
🎹【02】孤独ソングを支えるコード進行
原葉月の“エモ孤独進行”にはいくつかの特徴がある。
- ◎ Am – F – C – G → 安心のあとに“ずれる”切なさ
- ◎ Em – Cmaj7 – D – G/B → 分数コードで“居場所のなさ”を表現
- ◎ C – G/B – Am – AmM7 – Dm7 – G7 → 徐々に崩れていく構成
- ◎ F – G – Em – Am – Dm – G – C → 時間が巻き戻るような郷愁
maj7やadd9は“満たされなさ”、sus4やdimは“解決しない心”を強調する。
📝【03】歌詞で描く“心の部屋”
原葉月の歌詞では、誰もいない部屋・駅・夜・スマホ画面が頻出する。
これは単なる背景ではなく、感情の鏡として機能している。
- ◎「照明だけが二人分ついてる部屋」
- ◎「通知が鳴らないスマホが重い」
- ◎「バスが通りすぎた音がやけにうるさい」
孤独とは「ひとり」ではなく、「誰かがいた証拠」があるからこそ生まれる感情。
原葉月はそれを音で書く。
🔉【04】音響演出で“孤独の空気”を描写する
- ◎ ハイカットしたリバーブ → こもった記憶感
- ◎ ドライなボーカル → “近くにいるのに遠い”
- ◎ ローパス+エレピ → 時間が止まった空気
- ◎ エンディングで環境音だけを残す → “世界が回ってる感覚”
原葉月の孤独曲では、“空気”こそが主役になる。
🎀まとめ:孤独は“残響”で描ける
君がいない夜は静かすぎる。
でもその静けさは、君がいた証拠でできている。
原葉月の孤独ソングは、決して“ただの暗さ”ではない。
そこには、愛した記憶と今の空気が交差し、胸が苦しくなるほど美しい残響がある。
それが“エモい夜”の正体。
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