「定番未解決進行（未完了終止）」から生まれる新しいコード進行アレンジ　原葉月

2025年5月18日 2025年5月18日

未解決進行から始まる“新しさ”――
現代J-POPを変える「未完了コード」の革命

「なぜ最近のヒット曲は“終わらない余韻”があるのか？」
――答えは“未解決進行”。
この「解決しない」「余韻を残す」進行アレンジが、
今のバズJ-POPやトレンド音楽を“革新”しています。

本記事では「定番未解決進行」から
どう新しい進行・サウンドが生まれるのか？
プロ現場の作曲術・最新ヒット曲・応用実例を徹底解説します！

「終止感」「完了感」をあえて避けて、“余韻”“リピート”“浮遊”を狙う進行のこと。 J-POP／K-POP／ボカロで急増中です。

POINT： “主和音”で解決せず、「次の展開を予感させる」「終わらない感」を与えるのが“未解決進行”の狙いです。

■ YOASOBI「夜に駆ける」 Bメロ：Bm7 | E7 | A | D | G | C#m7b5 | F#7 | Bm7 →F#7で「終わらない」→サビへ“連結感”
■ King Gnu「白日」 サビ：C#m7 | F#m7 | B7 | E | G#m7 | C#m7 | F#m7 | G#7 →G#7で未完了→歌の余韻と“揺れ感”MAX
■ Aimer「残響散歌」 ラスト：Bm | G | D | A | F#m | Bm | E7 | A(add9) →add9終止・E7で浮遊＆続編感

POINT： 「終わらない進行」がバズ曲の“クセ”や“中毒性”を作っています。

定番進行から「終わらせない」ポイントをズラすことで、 **まったく新しいサウンド**が生まれます！

■ ディミニッシュ＆テンション活用 C | G | Am | F#dim | Fm | G | Esus4 →F#dimやsus4、m7、add9等で“解決感”を避ける
■ ベース降下/分数コード化 C | G/B | Am7 | G | F | Em7 | Fm | G →ベースをなだらかに下降させて“終わらせない”メロ感
■ リズム細分化＆加速ズラし C | Dm7 | Em7 | F | G | Am7 | Bm7b5 | Esus4 →2拍ごとコードを変え、“スピード感”と“浮遊感”を両立
■ 転調＋未解決連結 C | G | F | D | G | C | Bb | F | G →転調を途中に挟んだ上で、G終止（次セクションに誘導）

POINT： どの例も、「最後の和音」「中間のテンションやdim」「ベース音の降下・上昇」で“終わらせない”余韻や新しさを生み出します。

■ アウトロ/サビを「sus4」や「add9」等で終わらせる 例：C | G | Am | F | Fm | Esus4 | Fm | G
■ 循環型・連結進行 例：C | Am | Dm | G | F | Em | Am | Dsus4 →どこからでも繰り返せる“永遠ループ”仕様
■ サビ→アウトロ“リセット”型 例：Am | F | C | G | F | Em | Fm | G →“始まり直前”で次曲へつながる仕掛け
■ add9/11/13/6などテンション多用 例：Cmaj9 | G13 | Am7 | Dm9 | Fmaj7 | Em7 | Fm6 | G7sus4 →独特の響きで“現代っぽい”未完了感を作る
■ ブルーノート／裏コード混入 例：C | G | Ab7 | G7 | Fm | Esus4 | Dm7 | G →一瞬の“ジャズ感”“昭和歌謡感”でクセになる